東海道リート投資法人誕生!!(REITニュース)
5/14に株式会社ヨシコンから「東海道リート投資法人」がIPOを実施し、6/22に新規上場することが発表された。
本記事では、このIPOについて解説していきたい。
IPO内容
2019年12月に新規上場したSoSiLa物流リート以来の新規上場となった「東海道リート投資法人(銘柄コード:2989)」。
そのIPO内容についてまとめる。
発行価格や決算発表時期はまだ明らかにされていない。
名前に東海道とある通り、静岡を核とする東海道地区への投資をメインとしている。
総合型REITを目指しており、今回のIPOによって東海地区の商業施設や住宅、物流施設の計7物件を取得予定である。
メインスポンサー・ヨシコンについて
東海道リートのスポンサーは株式比率55%のヨシコンを筆頭に、中国電力ミライズ、木内建設、静岡ガス、静岡銀行など東海地区を基盤に置く企業9社から構成される。
本節ではメインスポンサーのヨシコンについて詳しく見ていきたい。
(参考)ヨシコン1年間株式チャート
※Yahooファイナンスより抜粋
・ヨシコンは静岡県に本社。総合ディベロッパー。マンション分譲展開に注力。
・ジャスダック上場。銘柄コードは5280。
・時価総額は85億とまだ大企業と言えない。
前年度の3月期決算では11期連続の増配を決定するなど、年々着実に成長しており、スポンサーの与信に関しては特に心配していない。
ヨシコンは2018年2月に運用会社の東海道リートマネジメントを設立しており、2億円の出資をしている。
運用会社設立時点では、公募REITか私募REITのどちらにするのかは決められていなかったが、ここにきて「東海道リート投資法人」の上場を決定した。
ヨシコンはメインの不動産事業を公募REITのスキームをうまく回しながら、成長させていく方針だ。
タヌキ所感
2020年はコロナショックにより相場が荒れていたため、REITのIPOは実施されなかった。
そのため、1年半ぶりにREITのIPOが実施されるとのことでREIT市場には安堵感がもたらされた。
個人的に東海道リート投資法人はとてもユニークなREITで、地域活性化をREITを用いて実現した例になってくれればと思っている。
ユニークなというのは、他のREITが大手デベロッパーのスポンサーをバックに都心の不動産を運用するのに対し、本投資法人が9社の多種多様な会社と合同して東海地区のエリアを限定して行なっている点である。他のREITと異なる独自性を出して多くの投資家を魅了して欲しい。
さらに今回の注目は本投資法人が地方密着型リートである点だ。
地域密着型リートは、福岡リート投資法人とマリモ地方創生リートに続く3例目である。
東海ちくに限らず全国でJRや電力会社を中心にREITによる地方不動産の活性化が画策されているため、本投資法人の運営がその先例になることを期待したい。
※本記事は情報提供を主たる目的としたものであり、投資手法を紹介したり特定の銘柄を推奨するものではありません。個々人の投資に関しての責任は一切取りかねますのでご留意ください。