コンフォリア•レジデンシャルリート徹底分析
※本記事は情報提供を主たる目的としたものであり、投資手法を紹介したり特定の銘柄を推奨するものではありません。個々人の投資に関しての責任は一切取りかねますのでご留意ください。
今回は東急不動産がスポンサーの住宅REIT、コンフォリアレジデンシャル投資法人の分析をする!!
CRRについて
コンフォリアレジデンシャルリート投資法人(CRR)の基本情報
(スポンサー)東急不動産株式会社
(資産運用会社)東急不動産リートマネジメント
(投資アセット)住宅
(資産総額)2,615億円
※2021/7時点
CRRの大きな特徴としては以下の通りであろう。
- 東京23区内の物件比率が90%以上
- シングルコンパクトタイプ主体の物件が90%
2021/7期決算分析
CRRの直近2021/4期決算内容については以下の通りである。
営業収益:10,770百万円(+12.6%)
当期純利益:4,950百万円(+27.3%)
分配金:5,872円(+8.5%)
※ ()内前期1月期比
シングルコンパクト主体の物件が中心のCRRにおいて今期の苦戦が心配されたが、売上、純利益ともに前期より良く、分配金は過去最高に。
好調な理由は、物件取得と物件譲渡益の増加によるところが大きい。
特に、CRRはスポンサーとのパイプラインが住宅REITの中で最もしっかりしている印象で毎期POを実施できていることが大きい。
今後も積極的なPOによる物件取得や内部留保の取り崩しで、分配金の底堅さが決算資料からは伺えた。
心配な点があるとすれば内部成長である。
CRRはシングルコンパクト物件が主体であり、決算資料からはその物件の苦戦が読み取れた。
シングルコンパクトについてはコロナが収束し、東京への人口流入が再開しないと引き続き厳しいだろう。
(参照)CRRポートフォリオの現状分析
チャート
CRRのチャートを見てみる。
(参考)CRR5年間チャート
分配金利回り:3.56%
2020年は厳しいチャートの推移であったが、2021年に入ってからREIT市場好調の影響を受け投資口価格が上昇。現在は上場来高値圏にある。住宅REITの安定さも好感され、買われている。
住宅REIT市況に関して
住宅REITに関しては、オフィスやホテルと比較して、住宅特有の安定さは維持できているものの、コロナによる人口動態や働き方の変化に影響を受けていることは間違いない。
CRR問わず、ADRやNAFなどの住宅REITの住宅のポートフォリオは都心の狭いシングルタイプが主力で、それが軒並み苦戦している。
今後、テレワークは定着する可能性もあり、シングルタイプの不振は続き、そうなれば住宅REITの成長も阻まれるであろう。
KDRは戸建賃貸へのPFヘの組み入れ可能性を示唆したが、他の住宅REITもコロナの変化を柔軟に見極めながら、ウィズコロナ・アフターコロナに向かってのポートフォリオ戦略が問われてくるだろう。
※本記事は情報提供を主たる目的としたものであり、投資手法を紹介したり特定の銘柄を推奨するものではありません。個々人の投資に関しての責任は一切取りかねますのでご留意ください。