Zillow〜アメリカで急成長する不動産テック企業〜
皆さんは不動産テックという言葉をご存知だろうか。
不動産テックとは不動産テックとは、「不動産」と「Technology」を掛け合わせた造語であり、テクノロジーの力によって、不動産売買、賃貸、投資の新しい仕組みを生み出したり、従来の商慣習を変えようという取り組みのことである。
特に不動産は他の産業よりテクノロジーの進展が少なく、旧態依然とした業界だ。
そこに切り込む不動産テックには非常に注目が集まっている。
日本でいえば、GAテクノロジーやSREホールディングスといった企業が不動産テック企業として挙げられる。
今回は不動産テック特集第一弾として不動産テックアメリカで急成長を見せている
Zilowについて取り上げたい。
Zilowについて
Zillowはオンライン不動産データベースを運営する企業であり、下記のような不動産検索サイトを運営している。
(参考)Zillow 提供サービス
※Zillow 公式HPより
設立は2006年で、自社不動産検索エンジンを提供するシステムを開発し、180社以上の新聞社と提携している。2011年にYahooとWeb上最大の不動産広告ネットワークを形成したことで注目を集めた。
アメリカ全土での1億件もの物件情報があるデータベースを構築した。その膨大なデータ量にZilow の強みがある。
そんなZillow の株価であるが、コロナショックでは20$付近まで落ちたものの4Q決算発表後、200$を達成し、僅か1年でテンバーガーを達成したことになる。
(参考)Zillow 直近2年チャート
※Yahoo ファイナンスより
歴史的な低金利が加速し住宅売買が活発になったこと、コロナ禍でオンラインの不動産手続きが必須になったことがZillow の事業にとってかなりの追い風になったであろう。
直近決算について
最新の2020年4Q(10~12月期)の決算について軽く説明していく。
(参考)Zillow 決算
※Zillow IR資料より(20204Q)
売上高は前年同期比16%減の7億8895万$であった。
住宅販売は落ち込んだものの、コロナ禍でネットで物件探しから契約を一括で行う仲介サービスは伸びた。
売上高以外は予想を上回る決算数字であった。今後の見通しも強気で、ネット上でのサービスを強化するジローが今後の他の不動産会社を凌駕しているため証券会社も200$を超える強気の目標株価を出している。(4/6時点で140$前後)
不動産界のAmazonとも呼ばれ、最近注目を集めているグロース銘柄を中心とした投資信託を運用するARKKのポートフォリオにも多く含まれている。
(参考)ARKK主力保有銘柄
※日経ヴェリタスより
ジローグループがZillow
今後もZilowの動向をはじめ、不動産テック企業については取り上げていきたい。
※本記事は情報提供を主たる目的としたものであり、投資手法を紹介したり特定の銘柄を推奨するものではありません。個々人の投資に関しての責任は一切取りかねますのでご留意ください。