ウェルスマネジメント徹底解剖!!(タヌキ企業分析)
※本記事は情報提供を主たる目的としたものであり、投資手法を紹介したり特定の銘柄を推奨するものではありません。個々人の投資に関しての責任は一切取りかねますのでご留意ください。
5/25にサムティと資本提携し、ホテルリートの組成を目指すことを発表したウェルスマネジメント株式会社(東証2部・銘柄コード3772)。
直近、コロナ禍においても外資系ホテルと提携したり、急成長を続けており、不動産業界に新風を巻き起こしている。今回はそんなウェルスマネジメントを分析する。
ウェルスマネジメントとは?
ウェルスマネジメントについてはご存知でない方も多いかもしれないが、ホテルの開発から資金調達や運営までを一気通貫で行うホテル・不動産金融会社である。
主な事業については次の通りである。
・ホテル運営・マスターリース
・自己投資・アドバイザリーサービス
・アセットマネジメント・投資銀行業務
(参考)ウェルスマネジメント事業について
※ウェルスマネジメント公式HPより抜粋
アセットマネジメント会社や投資銀行業務に力を入れており、不動産金融の側面が強いことが他のホテル会社との違いであろう。
今後はJ-REITの組成によって、物件売却を行いやすくし、回収した資金で新たにホテル開発を手がける資産循環型ビジネスの構築を目指す。
2021/3期決算内容
次に直近の2021/3の決算を分析する。
売上高:5,309百万円(-59.8%)
営業利益:▲690百万円(-2,398百万円)
経常利益:▲827百万円(-4,559百万円)
当期純利益:▲1,059百万円(-3,485百万円)
※ ()内前年度比
さすがにこのコロナ禍の1年はホテル運営がメイン事業の同社にとっては、営業利益から当期純利益が赤字に陥る試練の年になった...
しかし、この厳しい1年の中でも外資系ホテルと連携してアフターコロナにおける日本のホテル需要回復に向け十分に素地を整えた。
直近では、京都で日本初となるSIX SENSES HOTELの開発で無事に売却先が決まったようである。
(参考)ウェルスマネジメント「京都東山SENSES ホテル開発プロジェクトにおける 不動産信託受益権に関するお知らせ」
※ウェルスマネジメントIR資料より抜粋
日本では供給が少ないラグジュアリーホテルを中心に開発を進めており、アフターコロナ銘柄としても期待ができるであろう。
株価情報
最後に株価の確認をしたい。
直近の株価は以下の通りである。
※ウェルスマネジメント(5年チャート)
※Yahooファイナンスより(5/25時点)
配当金利回り:1.3%
時価総額:12,883百万円
PER:4.03
PBR:1.07
2015年は200円台だったが、2019年には2,745円をつけテンバーガーを達成。しかし、
コロナショックで最高値から4分の1まで下落し、今は業績回復の見込みから半値戻しとなっている。
時価総額はまだ100億円台とこれからに期待できる会社である。
今後の成長のポイントとしては、「J-REITをいかに早く創設できるか」であろう。
前述の通り、同社はJ-REITを軸に置いた循環型ビジネスの構築を目指しており、2021年3月の中期経営計画発表時にもJ-REIT創設が最大の目標であるとしている。
2021年5月25日にはJ-REIT創設に向けサムティと資本連携が発表されたため、その実現の日はそう遠くないと見ている。
※本記事は情報提供を主たる目的としたものであり、投資手法を紹介したり特定の銘柄を推奨するものではありません。個々人の投資に関しての責任は一切取りかねますのでご留意ください。