森トラスト総合リート(8961)徹底分析!!
※本記事は情報提供を主たる目的としたものであり、投資手法を紹介したり特定の銘柄を推奨するものではありません。個々人の投資に関しての責任は一切取りかねますのでご留意ください。
今回は森トラスト総合リート投資法人(以下、MTR)・銘柄コード8961の分析を行う!!
森トラスト総合リートについて
森トラスト総合リート投資法人(MTR)の基本情報
(スポンサー)森トラスト株式会社
(資産運用会社)森トラストアセットマネジメント株式会社
(投資アセット)総合
(資産総額)3240億
※2021/3時点
GORの大きな特徴は以下の2つであろう。
・2001年発足の老舗REIT
・資産総額と比較すると物件数が15物件と少ない。そのため、1物件の収支が全体ポートフォリオに大きく影響する。
保有物件については関東・関西を中心にオフィス、商業、ホテルと幅広い。
2021/3期決算
MTRの直近2021/3期決算内容については以下の通りである。
営業収益:8,789百万円(-1.0%)
当期純利益:5,116百万円(-1.1%)
分配金:3,875円(+1.1%)
※ ()内前期比
営業収益・当期純利益ともに前期比微減も分配金については増配させた。
保有オフィスのテナント入退去が分配金マイナスインパクトを与えたが、減価焼却費の減少によって増配を実現することができたようだ。
次期の注目はなんといっても「東京汐留ビルディング」と「神谷町トラストタワー」の試算入替である。
(参考)森トラスト総合リート「資産入れ替え」
今後1年オフィスのテナントの退去が予想されており、それによる減配を避けるため物件を売却することで売却益を得る目的もあるようだ。
やはり1番は、これまで33.9%とポートフォリオの3分の1を占める「東京汐留ビルディング」を売却することで分散投資が効くようになるため、この試算入替はポジティブであるといってよい。
次にMTRは最大の懸念事項を現在抱えている。
(参考)森トラスト総合リート「新橋MTRビルの今後の対応方針」
物件を見てわかる通り、新橋MTRビルはヤマダ電機1社の入居であり、ここが抜けるとなると稼働率は0%になってしまう。。
ヤマダ電機の都心店舗再編の動きに大きく巻き込まれてしまった...
(ヤマダ電機の記事についてはこちら)↓↓
全ポートフォリオの5%を占める資産であるため、低稼働率だと今後の分配金に大きく影響しかねないため、早急に今年中のテナント決定が求められる。
総括
最後にチャートの確認をする。
(参考)MTR10年チャート
※Yahooファイナンスより 6月3日時点
配当利回:4.07%
コロナショックの水準から1.5倍までは回復しているが、コロナ前の高値及び2014年の史上最高値からは遠い株価にある。
その原因はやはり、オフィスに対する投資家の懸念とオフィスからのテナントの相次ぐ退去が原因であろう。
今後のMTRの注目すべき点は以下の通りだ。
・オフィス、ホテル市況の回復
・新橋MTRビルの早期のテナント決定
特に昨今のオフィス情勢から新橋MTRビルの早期のテナント決定については厳しいものがあると思うが、MTRの運用力には期待だ。
※本記事は情報提供を主たる目的としたものであり、投資手法を紹介したり特定の銘柄を推奨するものではありません。個々人の投資に関しての責任は一切取りかねますのでご留意ください。